「月光条例」赤ずきん

赤ずきんが登場して「だああむ ですとろおい」と叫び
猟師やお婆さんを「ヴァンパイアセイヴァー」の「バレッタ」か
ジョジョのスタンドのように召還して戦闘するというびっくりの展開中。

さらにイデヤを「ぱくり」

恐ｗｗｗｗｗ目で食べるってシュール（´Д｀；）


今回、赤ずきんのセリフに
「ほのおのなかで、死ね。あのコのように。」
とあるんですが知ってる「赤ずきん」には無いキーワードで
？が浮かびます…
再読中の「童話ってホントは残酷」の中でヒントをみつけました。


1999年発行。
童話の原典を紹介し、改変される以前にあった残酷な描写と
暗喩を解説した本です。

この中で一寸法師を「月光条例」と同じに
憧れの姫を米泥棒に仕立て上げた卑劣な狡賢い男と解説してました。
民話や童話は好きでよく読んでたほうだけど、
一寸法師に米泥棒の箇所はあるような無いような…と気になっていた所に
存在を思い出し読んでいたのです。



そして、赤ずきんはというと
民間伝承、シャルル・ペロー、グリム兄弟と変節があって非常にややこしい。

まず、原典の民話では
お婆さんを狼が食べ、その肉と血を訪れた赤ずきんを生肉とワインだと騙して
食べさせるカニバリズム。
そして衣服を暖炉に捨てて全裸にさせるように言いベットに入らせ
食べようとした所で赤ずきんはやっと気づき尿意をもよおしたと狼を騙して逃げ出した。
とあります。

シャルル・ペロー版は血肉を食べるシーンを削除しているけど
お婆さんも赤ずきんも食べられて終る。

グリム童話版は食べられた後に猟師を登場させ
二人を救出し狼の腹に石を詰めて殺す。
と紹介しています。

炎に関する記述はここには無いけど、
月光条例に登場した赤ずきんも現代の童話や絵本にあるようなものでなく
原典からのネタじゃないかと思うのです。



さらに考えると、月光条例に登場してる赤ずきんは本人じゃなく
フェイクで冒頭に登場しただけの母親の変化した姿では？と予想。

本の世界の住人で物語の展開を知っていても、
知らないフリで娘を何度も何度も
窮地に送り出さなければならないポジションの母親の苦悩。
もう文字通りに血の涙流す後悔の絶叫
「私が頼まなければっ…あのコはあんな酷い目に会わなかったのにぃぃ！！」
…藤田さんなら仕掛けてきそうなどうしようもなくセツナイ感じ('A`)
どうなるんだろ

タグ：藤田和日郎 月光条例 だああむ ですとろおい

コメント 5

インパクトありますね。。。
by Morimo (2009-03-07 01:49) 

＞Morimoさん
１ページの3/4をしめる大ゴマで大迫力です
小さい子が見たらトラウマになりそう(´∀｀；
by 夏音 (2009-03-07 19:52) 

こんばんはー。
月光条例、いまは赤ずきんやってるんですねー。
しかし、このイラストは・・・いい味でてますなｗ
うしおととらのときもそうでしたが、
この人の恐ろしい絵って
血や肉を使わずともうまいこと恐ろしく描かれるんですよねぇ。
ほんとすげぇや。
自分は今単行本しか読んでないから楽しみにしてようっと♪
by Zacrow (2009-03-07 20:09) 

＞Zacrowさん
>血や肉を使わずともうまいこと恐ろしく描かれるんですよねぇ。
まったくもって同意です。他にも赤ずきんの表情が凄いんですよ！
なんのメタファーかと勘ぐりたくなります。

私も単行本派なのですが赤ずきんが
月光条例ネタ出しの最初だったと以前に藤田さんが
コメントしてたので我慢できず…(´∀｀；
by 夏音 (2009-03-09 00:47) 

＞kemmさん
niceありがとうございます
by 夏音 (2009-03-17 20:44)