SSブログ

姫君よ、殺戮の海を渡れ 浦賀和宏 [小説・漫画]

幻冬舎文庫書き下ろしノンシリーズ(なのかしら)
yonowore01_f.jpg
小学生の妹が群馬の山奥の川でイルカを目撃したという言葉から
友達達と訪れた高校生の三枝敦士は民宿を営む少女井原ユカと出会う
一緒に淡水で泳ぐイルカを探す敦士達
そしてユカに起きる事故
数年後、看護師となった敦士は一命を取りとめたが
幼児並に知能退行している変わり果てたユカと再会するのだった…

ややネタバレなあらすじ。

感想は、ネイチャーだけどやっぱり浦賀作品らしく狂気に満ちあふれていた(笑)
ずっと囚われていた思いから開放されて判明する無垢な愛の存在が
なんとも美しく終わりを迎えるこの物語は
浦賀和宏流のSF(少し不思議な)な人魚姫の恋愛小説でした。
驚愕の真相にもブレない敦士の愛がホント凄い(´Д`;ガチすぎだわ…

ガチガチの伏線とトリックのミステリというよりも、
『記憶の果て』のように作中に漂う危うい雰囲気が好みで、
読み終えた後では美麗なサイトウユウスケさんの表紙カバーが
また違う印象になるのも良かったです。
ただ導入の高校生編が中盤の6章まで続いて長かったから、あまり気軽に人には薦めにくい作品ですねぇ…


あと、これまで幻冬舎で発表してきた彼女シリーズや銀次郎シリーズではない
単独ノンシリーズと思い込んでたのでヤラれたのが
転職先の系列として語られる『萩原重化学工業』がΣ(゚∀゚)
講談社の安藤直樹シリーズの敵とも言える萩原重化学工業が、
幻冬舎のこの作品でまさかの作品リンクするとは…
以前、別作品間でのリンクはシリーズ事に違うからしようと思わないと
お聞きしていたのでこの不意打ちの登場は嬉しい驚きです。

第2シーズンが2作で止まってる安藤直樹の第3シーズンが幻冬舎で開始というよりも
あくまでもスピンオフの位置づけなのかなぁ(´・ω・`)安藤の再開待ってます



nice!(5)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 5

コメント 3

夏音

>sakugiiさん、.comさん、makimakiさん
niceありがとうございます

by 夏音 (2014-10-25 22:23) 

夏音

>ネオ・アッキーさん
niceありがとうございます
by 夏音 (2014-11-25 22:44) 

夏音

>k_miyazakiさん
niceありがとうございます
by 夏音 (2014-11-26 21:22) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。