SSブログ

究極の純愛小説を、君に 浦賀和宏 [小説・漫画]

徳間文庫 書き下ろし
uragakyukyokunojyunai_f.jpg
保険調査員の春菜琴美は失踪した八木剛(やぎ たけし)の身辺調査する内に
剛の祖母ハツから以前、ハツが到底読みそうもないジャンルである
浦賀和宏の小説「生まれ来る子供たちのために」を剛から貰ったとの情報を得る。
その小説の中では八木剛士という剛と一文字違いで読みが同じの主人公が
登場すると知った事から琴美は八木剛が“浦賀和宏”なのだと突き止める…。



過去に講談社ノベルスで浦賀さんが執筆された八木剛士(あるいは松浦純菜)シリーズ。
その最終巻「生まれ来る子供たちのために」が本作のキーワードに( ゚д゚)ポカーン
この八木シリーズは文庫にもならず、ノベルス版はほぼ絶版状態だけど
現在は電子書籍版なら全巻販売してるんですよねぇ…
徳間文庫の今作で講談社の自分の作品を大胆にステマするとはwww
やりやがったな浦賀w許した徳間の担当さんにありがとう

小説家 浦賀和宏のパブリックイメージを徹底的なまでに自虐的にネタにした怪作でした。
過去に「眠りの牢獄」や「浦賀和宏殺人事件」でと
ミステリ作家浦賀和宏が登場する作品がありましたけれど
今作はリアルに描写されててファンとしては色々怖いです(´∀`;
低部数でもう浦賀には執筆依頼をしないと語る担当編集佐橋のシーンは心臓に悪すぎる…
当然フィクションのおことわりがあるけれど
作中での「生まれ来る子供たちのために」の発行部数は5000部だそうで
定価880円だから印税10%ならば44万円
書き下ろしだと普通は印税だけで原稿料は出ないと聞いたけど…('A`)うわぁ

あとは脅威のウラガシステム!作品全体としてはちょっとファン向けぎみで
読者を選ぶがきらいがあるけどこの浦賀イズム全開フレーズでもう満足でしたw

そして読み終える事で帯と折り返しに隠されてた文字の意味が理解できるようになってる
デザインの小粋な仕掛けにニヤリ。作品全体で仕掛けなのですねぇ


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。