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定本 百鬼夜行 陽 京極夏彦 [京極夏彦]

講談社から文藝春秋へ移籍した「百鬼夜行シリーズ(あるいは京極堂シリーズ)」
そのサブエピソード集が前作の「百鬼夜行 陰」から13年経って
ようやく一冊に書籍化。
hyattkiyou-01.jpg
でも「陰」を発売した1999年のインタビューで
「『陰』を書くのに5年かかってるから、次が出るのは、たぶん10年後かな。」
と語られてたから移籍問題がなければ実現してたでしょうねぇ
まぁ充分誤差の範囲に感じられちゃうのはファンだからしょうがない(´∀`;

移籍前の講談社ノベルス版「陰」と比較
hyattkiyou-比較.jpg
全体的にちょっと大きいサイズで一段組608ページで1838円
奥行きがギリギリ本棚に収まりました。
講談社ノベルスでは二段組み373ページで1029円だったので
やっぱり割高に感じてしまいますねぇ
hyattkiyou-厚さ.jpg
それにしても600ページはやっぱり厚い!
この調子だと予告されてる長編「鵼の碑」は何ページ、何分冊になるんだろう
上中下で済むかな…4冊は覚悟してますけど( ´∀` )


でも変形ソフトカバーなので500gに収まって良かったです
hyattkiyou-03.jpg
ハードカバーだったらもう150gぐらいは余裕で増えちゃいますしね


「鉄鼠の檻」以降に付属していた京極さん書きおろしイラスト栞が
無いのは残念な所。
kyougokudosiori01.jpg
ネズミの妖怪「鉄鼠の檻」には猫又、蜘蛛の妖怪「絡新婦の理」では蝦蟇と
天敵や禍福を相殺するような妖怪絵を描いてあり購入の楽しみのひとつでした
kyougokudosiori02.jpg
その代わり、今作では巻末に京極さんが描いた掲載妖怪のイラストが載ってました(文芸春秋 特設サイト)
ファンとしては実用的でコレクション性の高い栞のが嬉しかったかなー



書き下ろしの「目競」は榎木津礼二郎の話

「陰」の書きおろしが関口巽、「陽」では榎木津、
鬱と躁と対照的というより対極的な二人の性格を書名に反映してるようでユニーク。
他主要メンバーの木場や京極堂の話もいつか読めるのかしらー
…さて、いつまで待つ覚悟がいるのだろ(・∀・)以津真天、以津真天

誰にでもなにかしらありそうな、
他人にとっては取るに足らない考えるまでもない常識として処理されてる些細だけど
自分にはどうしても理解できない事柄や
心に巣食っていた狂気に対峙して飲み込まれる、魔が差す瞬間にゾクリとします。
まぁ既刊登場キャラクターの発展型スピンオフというより、
補強するサブエピソード集だから本編ではその後死ぬキャラも多いので
締めの唐突さは未読者にはちょっと厳しいかな。

hyattkiyou-広告.jpg
広告がとても不吉で怖いww




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コメント 4

こーら♪

京極さん、やってくれましたねぇーっ!
ファンの方にとっては、垂涎の一冊ですネ?!
でも、このゴージャス感はハンパではないです (汗)
同タイトルの海洋堂の根付けフィギュアを並べたくなる
のは、私だけでしょうか ・・・ (笑)
by こーら♪ (2012-03-19 18:21) 

シマリス

600ページは厚いですね。
辞典みたいですね。 
by シマリス (2012-03-20 21:21) 

夏音

>マチャさん、kohtyanさん、k_miyazakiさん、kiyoさん
nice!ありがとうございます

by 夏音 (2012-04-01 21:03) 

夏音

>こーら♪さん
>妖怪根付
おぉ並べると雰囲気出るかも!
小さいながらも作り込みが凄い商品でしたよね
赤単色とフルカラーの仕様には辟易('A` )フルコンプ無理でした


>シマリスさん
既刊では2段組700ページが普通だったので
ファンには分量的にはちょっと物足りないぐらいなんです(’~’;)
by 夏音 (2012-04-01 21:05) 

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