冥談京極夏彦：久しぶりに食べたナタデココには根性がなかった：So-net blog

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冥談京極夏彦　[京極夏彦] [編集]

帯にジョジョの奇妙な冒険の作者､荒木飛呂彦さんの推薦文w

荒木飛呂彦氏､叫喚
『京極先生ェェ―――――ッ』
夕暮れの柳の木を見上げて
なぜかそう叫びたい｡
お二方とも好きな私としてはもう､最高に｢ハイ!｣ってヤツですよォ（*´д｀*）=３

京極夏彦さんの新刊｢冥談｣は
怪談専門誌『幽』に連載された5編に別紙面から1編と書下ろし2編を加えた短編集

写真では見にくいのですが
｢冥談｣の文字の周りが紫のグラデーションでボワーっとしてるのが儚げでいいデザインです~
京極さんの書籍は装丁が面白い作品が多いので
装丁担当者は大変でしょうねぇ(´∀｀；普通なのが出来なさそう

あとユニークだったのが作品名とノンブル(ページ数)が
上部にあって､しかも作品ごとに位置をコロコロ変えて
変な箇所にあるのが読んでいてとても気持ち悪いですw(褒め言葉)

他に文字がとても濃い紫色であったり紙もほんのり薄く紫と
不気味な妖しい感じがじわじわと来る…
｢幽｣で読んでた作品でもまた違う印象で読めました｡

京極さん出演のPV

ホントこういう妖しい雰囲気の場所が似合うw

京極さんが1963年3月26日B型北海道生まれ､
荒木さんが1960年6月7日B型宮城県仙台市生まれと
共に北国で近しい年に生まれで血液型も同じと共通点あるお二人

ジョジョ4部では振り向いてはいけない小道は
上田秋成の怪談雨月物語､
自称宇宙人がサイコロに化けてイカサマする話は落語の狸賽からと
日本の古典から着想を得たエピソードがあったり

南海キャンディーズとの対談では
しずちゃんとのデートするなら?の問いに
荒木｢妖怪を見に行きたいですね｡もし､妖怪を見れなくても､
遠野とか出雲とかの草原から､しずちゃんが神秘的に現れてきて欲しいなぁ｡｣

と妖怪に興味があるコメントをしたりと
荒木さんには和な怪も好きな一面もあったので
いつか対談してくれないかしらーと思ってたのですが帯で繋がりができるとは!!
そういえば､京極さんの著作｢数えずの井戸｣では
青山播磨の嫁として訪れた大久保吉羅を出会い頭に｢あんた―播磨と寝たのか｣と問い､
無理やり抱きすくめ唇を奪う遠山主膳は
1部のジョナサンの恋人エリナに嫌がらせで突然キスをするディオのシーンを
重ねて想起しました(/ω＼) 当然､キスの擬音はズキュウウウン

感想｡
生々しい血みどろや怨念等の怖さとは違う様々な怖さが感じられる一冊でした｡
特に気に入った話の感想を少し

『予感』
名前は違うけど登場人物達の語り口などで
中禅寺兄妹と関口がどうしても頭によぎる…

『冬』
祖母の家の壁穴から見える怪異な存在｡
この手の何をするわけでもないのは逆に怖い

『予感』
｢デッドマンズQ｣の屋敷幽霊やエンポリオのスタンドに近い発想なので
荒木さんの帯で気になったジョジョ好きはこれだけでも読んで欲しい一編｡
とても奇妙な廃屋を手に入れた男の語る不安
家にはかつての生活者の残滓がずっと漂い続けると語られるのがとても怖い｡
我が家は新築で良かったと心から思いましたw

『先輩の話』
｢怪談実話系3｣の再録｡今作の中で一番心にグッときました｡
第二次世界大戦中に工作船で戦死した
おじさんの不思議を語る先輩｡
話す事で時も経験も超えてありありと死者に会えるというのが
とても心暖かく思わず涙が妖しい話なのにぃ…うん､私もどんどん話していこう